ゆず茶を手作りしたら、保存はどのくらいの期間出来るのか悩みますよね。
少量ならすぐ使いきってしまうでしょうが、ゆずの収穫時期にまとめて大量に作る際は、どのように保存するのがおすすめなのかご紹介します。
ポイントは、保存容器の殺菌方法や、砂糖の濃度にも関係してきますよ。
ゆず茶の作り方から、保存方法まで分かりやすくご紹介しますね。
長期間保存ができるゆず茶の作り方
ゆず茶とは、ゆずのマーマレードジャムのようなもので、韓国の伝統茶として昔からよく飲まれてきました。
2000年代の前半、日本では韓国ドラマのブームにより、韓国へ旅行に行く人が増加し、人気のお土産としてゆず茶が広まり、今では日本のスーパーマーケットなどでも手軽に購入できるようにもなりました。
ゆずは日本でもよく見かけますよね。
ゆず味噌や、ゆずなますなど家庭料理にもゆずはよく使われます。
長期保存用にジャムなどにももちろん作られていましたが、韓国のゆず茶は、ジャムのように加熱はしません。
そのため、ゆずのもつビタミンCをしっかりとることが出来ますよ。
長期保存の効くゆず茶の作り方
≪材料≫
ゆず
砂糖
≪必要な道具≫
まな板
包丁
ざるとボールのセット
保存容器:耐熱性の密封できるガラス瓶がおすすめ
長期保存を行うには使用する道具をしっかりと消毒しておきましょう。
≪消毒方法≫
まな板や包丁、ざるやボールは熱湯をかけて、水気を切っておきましょう。
保存瓶は、大きめのお鍋に瓶が浸かる量の水をはり、火にかけ煮沸消毒を行います。
5分程沸騰させ、きれいなタオルの上に、口を下にし乾かしておきます。
水気が残っていると、腐敗の原因になるので、水気はしっかり乾かしておきましょう。
瓶をお湯から出す際は、熱いのでトングなどを使い、火傷に気を付けてくださいね。
≪作り方≫
①ゆずをきれいに洗い、水に付けておく。
ゆずの表面の汚れをきれいに落とすには、塩でもみ洗いするのがおすすめですよ。
②水気をペーパーなどでふき取り、ゆずの黒くなっているところや傷んでいるところを丁寧に包丁で削ぐ
傷んでいるところが混ざると、全体的に劣化が早くなってしまうので、注意しましょう。
③ゆずを半分に切って、果汁を搾る
ざるとボールのセットを使うと種が果汁に入らずにおすすめですよ。
この時点で、種をしっかり取り除いておくと、皮をカットする際楽になります。
③皮を細く千切りにする
皮まで食べることを考えると、細いほうが食べやすいですし、苦味も感じにくいですよ。
ゆずには、独特の苦みがあります。
皮と果肉の間にある、ワタと呼ばれる白い部分に苦味が含まれているのです。
栄養価があるので、取るのはもったいないですが、苦味が苦手な方は、スプーンなどで削り取っておきましょう。
全て取るのは難しいでしょうが、取ることで苦味は押さえられます。
また、皮をカットした後に、水にさらすと苦味が取れますが、同時に栄養価も流れ出すことも知っておきましょう。
水にさらした後は、水気をしっかり切ってくださいね。
④果汁と千切りした皮の重さを計量し、同量の砂糖を入れて混ぜ合わせる
甘さを控えめにしてもいいですが、日持ちさせたければ、同量をおすすめします。
1カ月から2カ月程の保存でよければ、砂糖の量を2/3ほどに減らしても美味しく出来ますよ。
ジャムで言うと、糖度が4段階に分けられ、糖度65%以上であれば高糖度、55~65%は中糖度、40~55%は低糖度と呼ばれ、40%未満には特には呼び名はありませんが、4段階に分かれていることを覚えているとよいです。
保存期間も、糖度により変わってくるのです。
⑤保存瓶にゆず茶を入れる
蓋の下(容積の約90%)までゆず茶を入れ、緩めに(力いっぱい閉めなく大丈夫ということ)蓋を閉め、湯煎(熱湯)で20分程温めるます。
⑤お湯から取り出し、脱気する
脱気とは、瓶に中の温まった空気を、外に逃がし、瓶の中を密封状態にすることをいいます。
お湯から取り出した瓶の蓋をほんの少し開け、空気を出したら、蓋をしっかりと閉めます。
「シュ」と空気の音がするものもあれば、瓶によってはしないものもあります。
決して蓋を全開にしないでください。
すぐに蓋をしっかりと閉め、逆さまにして冷やします。
空気を抜き、密封状態にすることで、ゆず茶を長期保存することが可能になるのです。
この方法は、ジャムでも行われることが多く、ジャムの場合は、加熱されているのでお湯で湯煎する必要はなく、熱い状態のジャムを瓶詰めし、少し待てば暖かい空気が容器に溜まるので、後は同じですね。
これで、ゆず茶の作り方と、瓶詰まで出来ますよ。
瓶詰の際の脱気作業は、最初はうまくいかないかもしれませんが、要領さえ押さえれば簡単に出来るようになります。
瓶はかなり熱いので、シリコン製の手袋などがあれば、火傷の心配がありません。
くれぐれも注意をはかり作業を行ってくださいね。
ゆず茶の保存期間はどのくらい?
自家製ゆず茶の作り方をご紹介してきました。
保存期間はどのくらい持つかと言うと、未開封の脱気された状態で、約1年ほどは保存できます。
一度開封してしまうと、冷蔵庫で保管し、約2週間ほどで使いきってくださいね。
≪使用する際の注意点≫
ゆず茶の中に雑菌が入らないようにしましょう。
ゆず茶をすくうスプーンが汚れている場合や水分が付いていると、ゆず茶にカビが発生したり、劣化が進みますよ。
温度差も劣化につながります、使用後は速やかに冷蔵庫に戻しましょうね。
≪保存場所≫
未開封のゆず茶の保存場所は、暗冷所や冷蔵庫をおすすめします。
直射日光が当たったり、気温が高くなると品質が低下し、劣化します。
冬場は冷蔵庫でなくても大丈夫でしょうが、夏場になると、冷蔵庫に入れておくのが賢明でしょう。
≪色の変化≫
密封した状態でもゆず茶は時間が経つと、熟成が進むみ色が少し濃ゆくなることがありますが、食べても問題ありませんよ。
ゆずなど柑橘類の皮には、『リモネン』という精油成分が含まれています。
よい香りの成分ですが、油分なので、酸化しやすいのです。
脱気し、密封状態にしていても完全に空気を抜くことも出来ず、空気に触れることにより、酸化し色が変色してしまうのです。
冷やすことにより、変色しずらくなるので、暗冷所や冷蔵庫に保管してください。
≪保存容器の選び方≫
保存容器に耐熱性の密封できるガラス瓶をおすすめしましたが、作業の流れを見ていただくと大体理由は分かりましたよね。
湯煎にかけるので、耐熱性が良く、脱気することで日持ちを長くするためには密封できるものが良いのです。
プラスチックやゴム製品などは、ゆずの酸味で容器自体を劣化させる恐れがあるので、保存用には向きません。
保存場所を考えると、大きな容器でひとまとめにしたいところですが、使用することを考えると、約2週間で食べ上げれる大きさの容器がよいでしょう。
家族構成や使用頻度にもよりますが、出来るだけ小分けしておくことをおすすめします。
冬のゆずの収穫時期に合わせて、ゆず茶を多めに作っておけば、年間を通してゆず茶を楽しむことが出来ますね。
ゆず茶はお湯で割って飲むだけでなく、冷たい氷水や炭酸水で割って熱いときの水分補給や、スポーツの後の疲労回復におすすめですよ。
他にも紅茶や牛乳、豆乳、焼酎や梅酒など基本なんにでも合うのです。
飲み方もカップにゆず茶を入れて割れば出来上がりですし、飲むだけでなく、お料理やお菓子作りなどにも甘みとして、ゆず風味として、トッピングや隠し味として、様々な使用方法があり、便利で重宝するのですよ。
ぜひ、ゆずのシーズンを迎えたらゆず茶をご家庭で作ってみてくださいね。