ピロリ菌は胃に存在する菌で、正式名称はヘリコバクターピロリといいます。
らせん状に旋回を行いながら移動する細菌の一種です。
ピロリ菌は胃の粘膜に住み着き、感染すると炎症を起こします。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍などを引き起こす原因であることが近年分かってきました。
ひどくなると胃がんの発症も見られることがあるので、ピロリ菌は危険な存在なのですよ!
胃に住めるピロリ菌の特徴やピロリ菌の殺菌温度などを詳しくご紹介しますね。
ピロリ菌の特徴
ピロリ菌の保菌者は非常に多いとされています。
意外と身近なピロリ菌についてご紹介しますね。
ピロリ菌の特徴は?
酸素の存在する大気中では発育出来ないことです。
酸素がある場所では徐々に死滅し、乾燥にも弱い細菌です。
大きさ?
ピロリ菌は4ミクロン(4/1000㎜)です。
小さいけれど移動する速さはとても早く、1秒間に100回も回転しながら、体長の約10倍ほど移動可能だそうです。
ピロリ菌はべん毛というひだのようなものを使い、旋回しながら移動を行い、強酸性の胃の中で生きています。
胃の中で生きれるのはなぜ?
通常の細菌であれば死んでしまう㏗1~2の中で生きれるピロリ菌の特徴は、自ら出す『ウレアーゼ』という酵素により、胃の中の尿酸分解しアンモニアを作り出します。
胃の中は食べ物を分解し、腐敗させないための胃液で酸性に傾いていますが、アンモニアはアルカリ性のため、中和されピロリ菌は生存できるのですよ。
ピロリ菌もhp6~7くらいが住みやすいのでしょうが、酵素を出せることにより、胃に住み着いたのでしょうね。
胃の中へはどのようにして?
まだ、なぜ胃に侵入できたのかは詳しくは分かっていないようですが、口を通して侵入するのが一番多いようですよ。
親子間で食べ物を口移しであげることにより、親の保菌している菌も一緒に子どもへ移ってしまうことがあるのです。
よく虫歯も親から移るなどと言われますが、ピロリ菌も移る可能性が高いですよ。
抵抗力の弱い5歳未満の子どもがピロリ菌の感染が多いようで、大人になっての感染はさほど多くはないようですが、小さいころに感染し、大人になって発症するケースが見られます。
小さなお子さんには口移しや、大人が口で小さく噛み切ってあげたり、同じ箸を使用したり、飲み物も同じものを共有することは避けた方が安心ですね。
目に見えないところで、子どもを危険にさらしている可能性があるので気を付けましょう。
ピロリ菌の感染率
ピロリ菌の感染率は近年減少傾向にはあります。
若年層は感染率が低くなっているのが分かりますね。
1970年代は80%以上の方の感染が見られますが、2000年に入るとかなり感染率が減っています。
戦前、戦後すぐは衛生的な環境の良くなく、上下水道も整っていなくて井戸水や湧き水の利用が多かったことから、ピロリ菌の感染はとても多かったですが、近年日本では、水道の普及率もほぼ100%に近く蛇口をひねればキレイなお水を利用することが出来るのが感染つの減少に大きく関わっていると考えられます。
水道水であれば、浄水場で塩素により殺菌消毒されているので、ピロリ菌の存在はほぼ確認されません。
現在でも井戸水や湧き水を利用されているご家庭や地域もありますが、基本的には水質検査を行っているでしょうから大丈夫でしょうが、水道水より自然の影響を受けやすいので、天候などで水に影響が出たり、環境汚染で菌の混入が考えられたりするので、使用時には気を付ける必要があります。
未だに海外では水道が整わない発展途上の地域もたくさん見られ、このような場所でのお水からはピロリ菌感染が考えられるので注意が必要です。
決して生水を飲むことは避けましょうね。
ピロリ菌の殺菌温度と対策
生活には欠かせないお水からの感染を防ぐための対策方法と、生活の中で出来るピロリ菌対策についてご紹介します。
お水の対策方法
・煮沸
井戸水や湧き水に、海外ではお水を飲み際にピロリ菌などに感染しないために行うと良い方法は、簡単に出来る煮沸です。
ピロリ菌は乾燥にも弱いですが温度にも弱いので、煮沸することにより死滅してしまいますよ。
65℃~100℃まで沸騰させると、安全です。
・浄水器やウォーターサーバーの導入
井戸水をご利用の方におすすめなのが、浄水器です。
昔の井戸は手で汲み上げていたでしょうが、今はモーターで水を上げ蛇口から出てくるようにされている方が多いでしょうから、蛇口に浄水器を取り付けると安心ですよ。
更におすすめなのがウォーターサーバーです。
ボトルでお水を買うタイプではなく、井戸水を使うことのできる、水道直結型ウォーターサーバーというサーバーがあります。
ウォーターサーバーの中に、高性能の3本フィルターが搭載されているので、浄水機能が工場でお水を処理するレベルと変わりませんよ。
ピロリ菌もしっかり除去出来るので心配もありません。
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ピロリ菌の症状
ピロリ菌に感染すると、胃もたれや、食欲不振、痛みなどの症状が見られ、胃潰瘍や十二指腸潰瘍が疑われます。
症状が続くようであれば早めに病院を受診することがおすすめですね。
更にひどくなると、胃がんが考えられます。
ピロリ菌は胃がんの発症にも大きく関わりがあることが報告されているのです。
ピロリ菌予防対策
症状が出てしまったら、病院に行き治療するしかありませんが、日ごろの予防も大切になります。
検査や治療も色々あるのでしょうが、ピロリ菌自体は、投薬治療で除菌することも出来るようなので、ひどくならないことが重要ですね。
日頃の食生活や運動も大切になりますよ。
◎バランスの取れた食事
野菜や果物などを多く食べるとがんのリスクが下がるとされています。
塩分や辛い物は胃に負担をかけるので、食べ過ぎには注意しましょうね。
ヨーグルトなどの発酵食品もしっかりとると良いでしょう。
CMでおなじみの商品ではピロリ菌対策をうたっているものまでありますね。
◎適度な運動
ウォーキングなどの軽い運動からでもいいので、適度に体を動かしましょうね。
免疫力が上がり、現代人の多くが抱えるストレス解消にもつながりますよ。