日頃どんなティータイムを楽しんでいますか?
緑茶、紅茶、コーヒーをはじめ、ウーロン茶、麦茶、ハーブテー、プーアル茶あげればきりがありません。
お茶と言っても様々ありますよね。
お茶にも色々な作法などもありますが、美味しく幸せに飲めるのが一番です。
今回は「日本茶」の中からいくつかのお茶の美味しい淹れ方をご紹介しますね。
知っておけば、ひと味違った美味しいお茶が楽しめるようになりますよ。
湯冷ましを使った美味しい日本茶の淹れ方
日本茶と言うと、緑茶を思いうかべる方も多いと思いますが、実は日本茶はいくつもに分かれるのですよ。
元は同じ茶の木なのに、13種類にも種類が分かれているのにビックリです!
茶葉の発酵の違いにより大きく3種類に分かれ、栽培や加工の仕方によっても分かれるのですよ。
今回は家庭でよく飲まれる煎茶をはじめ、玉露、抹茶について美味しい淹れ方をご紹介しますね。
共通点は、湯冷ましを使うと美味しくなる点です。
玄米茶やウーロン茶や紅茶は熱湯を使うのが一般的ですが、煎茶、玉露、抹茶は熱湯ではなく、適温がありますよ。
煎茶、玉露、抹茶は不発酵茶の緑茶に分類されます。
その分類の中から更に分けられ、煎茶、玉露、抹茶となっていくわけです。
3種の日本茶の特徴
煎茶とは
1番茶、2番茶で作られ、お茶の葉の部分が使われます。
甘み、旨味、苦味、渋味のバランスがよく、緑色がキレイに出ています。
お茶の葉を蒸して、その後揉み、乾燥させ、形を整えていくのが一般的な作り方です。
お湯の適温:70~90℃
美味しいお茶を淹れるにはお湯の温度がポイントとなります。
玉露とは
日本茶の最上級のお茶と言われます。
製法は煎茶と同じですが、栽培方法が違いますよ。
収穫の約3週間前から茶葉に日が当たらないように、茶園全体を覆い新芽を育てたり、有機質肥料をたっぷりあげたり、栽培に手間がかり、手摘みで収穫がされています。
覆いをかけることで、うま味成分のテアニンが増加し、テアニンが渋味成分のカテキンに変化するのを防ぎます。
よって、玉露は甘みと旨味が強く香りのよいお茶となるのです。
お湯の適温:40℃~60℃
玉露を淹れる際は、かなり低めのお湯を使い、ゆっくりと旨味を引き出します。
抹茶とは
煎茶や玉露は茶葉を蒸した後、揉んでいますが、抹茶の場合は揉まずに乾燥させます。
その後茶葉を石臼でひき、粉にしたものが抹茶となりますよ。
茶の木の栽培は玉露と同じように、収穫前に覆いをかけ、手間がかかっています。
お湯の適温:80℃
煎茶、玉露とはお茶の淹れ方も大きく違ってきます。
お茶の淹れ方
お茶を淹れる際、大切になってくるのがお湯の温度です。
ここで湯冷ましを使います。
お湯を沸かすとおおよそ100℃に達します。
そのままのお湯では、煎茶、玉露、抹茶には適さないので湯冷ましを使い、お湯を冷ましていくのです。
器に一度お湯を移すことにより、約10℃下がるとされています。
気温などにも影響はしますが、10℃下がる点を押さえていると、湯冷ましを作りやすくなりますよ。
煎茶
上級煎茶のお湯の適温は70~80℃で、中級煎茶のお湯の適温は80~90℃
◎煎茶を淹れる道具
煎茶碗・急須・茶托・湯冷まし(なければカップなどでも構いません)
1人分の分量:茶葉2g、お湯60㎖を目安とし、人数分準備する
①お茶をティースプーン1杯(2g)を急須に入れる
②沸いたお湯を湯冷ましに入れる
③湯冷ましのお湯を、煎茶碗に入れる
④煎茶碗のお湯を急須に入れ、浸出時間、約60秒待つ
⑤煎茶碗につぎ分ける
3人分準備するのであれば、お茶の濃さを均等にするために、右から淹れ始めたら、右、真ん中、左、左、真ん中、右の順番に最後の1滴までしっかり淹れてしまうことが大切です。
2煎目のお茶を淹れる際は、1煎目より高いお湯の温度で、お湯を急須に注いで、数秒したら同じように濃さと分量が均等になるように、つぎ分けていきましょう。
手順で分かるように②、③、④と3回お湯を器に移すことにより、お湯の温度は30℃下がったことになり、適温となっています。
煎茶の中にも上級煎茶と、中級煎茶に分かれています。
上級煎茶は早い時期に摘まれた柔らかい茶葉で作られたもので、中級茶になると、1回摘んだ後に出てくる2番茶で作ったものなど、少し時期が遅く、渋みや苦み成分のカテキンが多くなります。
上級煎茶は、旨味成分のアミノ酸が多くなりますよ。
玉露
基本的には煎茶の淹れ方と同じですが、大きく違うポイントが3点あります。
①お茶をティースプーン1杯(3g)を急須に入れる
②沸いたお湯を湯冷ましに入れる
③湯冷ましのお湯を、煎茶碗に入れ、再び湯冷ましに戻す
④湯冷ましのお湯を急須に入れ、浸出時間、約2分待つ
⑤煎茶碗につぎ分ける
玉露のお湯の適温は、40℃~60℃ととても低いことです。
湯冷ましを上手に使い、適温にしていきましょう。
浸出時間、約2分と煎茶に比べ、長くなります。
低温で、ゆっくりと旨味を引き出すのです。
抹茶
抹茶は煎茶や玉露とは違い、粉になっているので、淹れ方が変わってきます。
◎抹茶を淹れる道具
抹茶茶碗・茶筅・茶杓・湯冷まし・茶こし
手軽に楽しむなら、茶筅だけ準備すれば、他の道具は自宅にあるものでも代用できますよ。
茶碗も少し大きめの器であれば大丈夫ですし、茶杓もティースプーンで構いません。
湯冷ましはマグカップでいいですし、茶こしもなければ抹茶がだまになっているところを事前にスプーンなどでつぶしておくだけでも、大丈夫ですよ。
ポイントはお湯の温度ですね。
抹茶のお湯の適温は80℃くらいです。
①抹茶茶碗に抹茶を茶杓2杯(2g)ほど淹れる
②沸いたお湯を一度湯冷ましに入れて、少量茶碗に入れる
③茶筅で抹茶がだまにならないように溶く
④残りのお湯を入れて、Ⅿの字を書くように茶筅で泡立てていく
湯冷ましを使うと、お湯の温度はちょうど80℃くらいになりますね。
抹茶もお湯の温度さえ押さえておけば、香り豊かで濃厚な抹茶を堪能できますよ。
茶葉の保存方法
美味しいお茶を楽しむためには、茶葉の保存方法が大切になってきます。
飲もうかなと思ったら、以前より美味しくない、香りが変なんてことにならないようにしたいですね。
茶葉は、封を開けたら、2週間から1カ月程で使いきるのがおすすめです。
開封前の保存
冷蔵庫か冷凍庫に入れておきましょう。
使用する際は、常温に戻してから封を開けることが大切です。
出してすぐに開けてしまうと、気温差で結露が付いて、茶葉を痛めてしまうことがありますよ。
保存容器
茶葉を開封したら茶筒に移しましょう。
茶筒がない場合は、しっかり密封でき、光を通さず、臭いの付かないものを代用することも出来ますね。
蓋つきのガラスの空き瓶などを使う場合は、臭いの付いているものは使えませんが、瓶の周りに茶葉の入っていた袋を再利用して巻くだけでも光を通さなくなるので、茶筒の代用品として使えるし、銘柄を忘れずにすみますね。
茶筒の保存場所
・光が当たらない場所
光(日光や蛍光灯)に当てると、茶葉の色が変色してしまうので、戸棚の中などがおすすめですよ。
・高温多湿にならない場所
湿気があると茶葉が劣化し、味も香りも悪くなります。
冷蔵庫に直しがちですが、冷蔵庫から出し入れすると、温度差で結露が付くので避けましょう。
・臭いの強いものからは避けた場所
茶葉には脱臭作用があり、臭いを吸着させてしまう力が強いので、特に臭いには気を付けましょう。
嫌な臭いが付き、香りが悪くなりますよ。
茶殻のリサイクル
茶葉が古くなって飲めないものや、急須に残った茶殻は脱臭作用があるので、袋や器などに入れて靴箱やシンク下などに置ておくと、消臭効果が期待できますよ。
焼き肉や魚をグリルした後の部屋の臭いを取るためにも使えます。
茶葉・茶殻をフライパンで炒めると、部屋の臭いを吸収してくれますよ。
オーブンレンジや魚焼きグリルの中の臭いも気になることがありますよね。
こんな場所にも置いておくだけで消臭してくれますよ。
茶殻は、佃煮に料理したり、たい肥や、紙の材料など、様々なことにも利用するこどがですよ。
美味しく飲んだ後まで、お茶パワーを活用することが出来ますね。